Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひんみんくらぶ

貧民倶楽部

泉 鏡花

Lisez 貧民倶楽部 (ひんみんくらぶ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 55 333 caractères · 111 écrans

Aozora Bunko

そうして思切って髪も毀しな。」「まア髪を。」お秀は鬢を圧えて顰みぬ。「今度結う時は島田にするさ、その方がうつりが可い。」「何とでもおっしゃいまし。」「それとも丸髷に結わしてみようか。」「もう、よござんす。」とむっとする。「おやまた怒ったか、笑ってくれ、拝む。拝む、おっと笑った、さてさて御機嫌が取悪いぞ。またもや御意の変らぬうちだ。」と抱竦めて元結ふッつり。

「あれ、不可ませんよう。」「可いてことさ。」せりあううちに後毛はらはら、さっと心も乱髪、身に振かかる禍のありともあわれ白露や、無分別なるものすなわちこれなり。

お秀はただほっとして「あら、嫌否、私はもうどうしょうねえ。」と身を悶ゆる間に帯解けて、衣服も脱がされ、襦袢一つ、してやったりと躍る胸を、時次郎は色にも見せず、「寒いか、埋合はきっとなあ。」「はい。」と震える。背を叩きて、「風邪を感な。」

杉戸遣戸の隙間より凩漏れて冷かに、燈籠の灯影明滅して、拭磨かれたる板敷は、白く、青き、光を放てり。

奥座敷にて多人数が笑語の声の断続して柱に響くも物寂びぬ。

廊下に長く揺曳せる婦人の影は朦朧として描ける幽霊に髣髴たり。