Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 146 caractères · 40 écrans

Aozora Bunko

四

まさをは着替えをしてから来た。裾にちょっと模様のある江戸小紋の小袖に、こまかく紅葉を織り出した帯をしめ、化粧はきれいにおとしていた。白無垢のときよりはずっと若く、いかにも健康そうな、ひき緊った頬のあたりは、生毛が行燈の光を吸って、熟れかけた桃の肌のように、ぼうと暈に包まれていた。登は火桶を押しやった。

四

「一つだけ訊いておきたいことがある」と登は云った、「天野さんはいま、三月には目見医にあげられると云われましたね」

「はい」とまさをはこっくりをした。

「私はそれが望みだった、長崎では私なりに勉強し、会得した治療法もある」と登はゆっくり続けた、「幕府の目見医にあがるかたわら、この医術で名をあげ、やがては御番医から典薬頭にものぼるつもりだった、しかし、いまの私にはそういう望みはない」

まさをは二三度またたきをし、きれいな、よく澄んだ眼で登をみつめた。

「つづめて云えば、私は養生所に残るつもりなんだ」と登は続けた、「この考えが終生変らずにいるかどうか、自分にもまだ確信はないが、いまは栄誉や富よりも、養生所に残るほうが望ましい、これは新出先生とも相談しなければならないが、もし残るとすると、生活はかなり苦しくなるし、名声にも金にも縁が遠くなる、もちろんあなたにも貧乏に耐えてもらうことになるが、それでもいいかどうか考えてみ