Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
みちくさ
道草
Lisez 道草 (みちくさ) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 145 812 caractères · 293 écrans
百
「確な人はそんな金は借りないさ。怖いからね」
「だけど普通の利子じゃ遣って行けないんでしょう」
「それじゃ己だって借りるのは厭ださ」
「御兄いさんも困っていらしってよ」
比田は今後の方針を兄に打ち明けると同時に、先ずその手始として、兄に金を借りてくれと頼んだのだそうである。
「馬鹿だな。金を借りてくれ、借りてくれって、こっちから頼む奴もないじゃないか。兄貴だって金は欲しいだろうが、そんな剣呑な思いまでして借りる必要もあるまいからね」
健三は苦々しいうちにも滑稽を感じた。比田の手前勝手な気性がこの一事でも能く窺われた。それを傍で見て澄ましている姉の料簡も彼には不可思議であった。血が続いていても姉弟という心持は全くしなかった。
「御前己が借りるとでもいったのかい」
「そんな余計な事いやしません」
百
利子の安い高いは別問題として、比田から融通してもらうという事が、健三にはとても真面目に考えられなかった。彼は毎月いくらかずつの小遣を姉に送る身分であった。その姉の亭主から今度はこっちで金を借りるとなると、矛盾は誰の眼にも映る位明白であった。
「辻褄の合わない事は世の中にいくらでもあるにはあるが」