Classiques japonais avec furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Lisez 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 125 671 caractères · 252 écrans
二
これはお通さんも御存じの筈、鷹の生餌を欲しい人や、小鳥を飼い度い人に売って、博奕の元手を稼いで居ります。」
「――」
「その私が、塀外から狙ったにしても、二間や三間のところで、お通さんの眼玉を射損じる筈はありません。あれは、お通さんに思い知らせるため、――私がこの辺に見張って居ることを教えるため、わざと眼をよけて、頬へすれすれに、後ろの柱に射込んだものに違いありません、嘘だと思ったら試して見ましょう、幸い此処に吹矢筒もあることだから」
浪次は例の竹の筒を、勿体らしく取上げるのでした。
「どうだ、八、お前の眼を狙って貰っちゃ」
平次はツイ軽い気持になりました。
「ブルブル、そいつは御免蒙りましょうよ、間違って眼玉をやられた日にゃ、取返しがつかねえ」
八五郎は大きな手を振りました。その頃の人にとって、吹矢はまさに最も不気味な飛道具だったのです。
二
「その上、お前は、御新造を風呂場で溺れさせようとしたり、梯子段から突き落したり、井戸端で髪を切ったそうじゃないか」
八五郎は我慢がなり兼ねました。この安直なやくざは、親分の平次を言いくるめてぬくぬくと網の目をくぐって逃げ出しそうでならなかったのです。