Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆきのうえのしも
雪の上の霜
山本 周五郎
Lisez 雪の上の霜 (ゆきのうえのしも) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 25 586 caractères · 50 écrans
道中をするわけじゃないんだ、つまらない云いがかりはやめて貰いましょう」
伊兵衛はへどもどして赤くなり、われ知らず頭へ手をやっておじぎをした。こんどはいっぺんに、五六人の者が失笑した。そこでますます狼狽し、恥ずかしくなり、なにかわけのわからないことを云って、表へとびだした。
――醜態だ、なんということだ。
五尺八寸の躯が、只の三寸くらいに縮まったような心持で、恥ずかしくて恥ずかしくて、そのまま地面にめり込むか、煙になって消えてしまいたいくらいだった。
――たかの知れた駄賃のことで。
なんのためにあんな文句をつけたのか、あの客はあのとおり、肥えた堂々たる恰幅をしていた。身なりもいいし、荷物も重かった。どこかの裕福な商人だろう、決して僅かな銭をごまかすような人柄ではない。にも拘らずあんなことを云うなんて……こんなふうに思いながら、茶屋を出て吉田のほうへ戻ろうと、十四五間来たとき、うしろから呼びかける声がした。
「そこの人、ちょっと待って呉れ」
ふり返ってみると、馬子や駕籠舁きが七八人、なかには息杖や棒などを持って、こっちへ追いかけて来た。かれらはいまの出来ごとを見て、ずうたいは大きいが人間はへぼだ、と思ったらしい。