Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
せいねん
青年
Lisez 青年 (せいねん) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 670 caractères · 246 écrans
暫くは顔がほてって来て、ひどく動悸がするようであったが、いつかぐっすり寐てしまった。
いくら寐たか分からない。何か物音がすると云うことを、夢現の間に覚えていた。それから話声が聞えた。しかも男と女の話声である。そう思うと同時に純一は目が覚めた。「お名前は」男の声である。それに女が返事をする。愛知県なんとか郡なんとか村何の何兵衛の妹何と云っているのは、若い女の声である。男は降りて行った。
知らぬ女と二人で、この二階に寝るのだと思うと、純一は不思議なような心持がした。しかし間の悪いのと、気の毒なのとで、その方を見ずに、じっとしていた。暫くして女が「もしもし」と云った。慥かに自分に言ったのである。想うに女の方では自分の熟睡していた処へ来て、目を醒ました様子から、わざと女の方を見ずにいる様子まで、すっかり見て知っているのらしい。純一はなんと云って好いか分からないので、黙っていた。女はこう云った。
「あの東京へ参りますのですが、上りの一番は何時に出ますでしょうか」
純一は強情に女の方を見ずに答えた。「そうですね。僕も知らないのですが、革包の中に旅行案内があるから、起きて見て上げましょうか」