Classiques japonais avec furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lisez 食道楽 (くいどうらく) de 村井 弦斎 (むらいげんさい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 757 caractères · 321 écrans
オヤマアこれが今朝の御飯かえ。オホホ、なるほど妙なものが出来ましたね。大原さん、貴郎は今まで下宿屋の御飯を召上っていらしって急にこんな御飯をお食りですからなおお驚きでしょう。下宿屋の御飯は大釜で沢山炊きますからお米が少し悪くっても美味しく出来ます。小勢な家では大きなお釜で少し炊くからどうしても美味しく出来ません。それに薪の堅いので炊いたのと柔いので炊いたのとは火の通りが違って味も変ります。井戸の水で炊いたのと水道の水で炊いたのとは硬水と軟水ですから味も違いますし夏なんぞは水道の方が長く持ちます。磨ぎたてを炊くと硬く出来ますし、磨ぎ置きは柔く出来ます。水車で搗いたお米はどうしても水分がありますから水を引かないで柔く出来ますし、機械や臼で搗いたのは水を沢山引きますからその加減をしないと硬く出来ます。これは水車のお米へ水を沢山張り過ぎて火が強かったり弱かったりした上に幾度も蓋を取って少しも蒸れなかったのでしょう」大原「蓋を取りましたとも。火を引くまでに婆さんが二十遍も蓋を取って中ばかり覗いていました」お登和「オホホ蓋を取ってはいけません。蓋を取ると蒸汽が漏れて御飯がフックリ出来ません。