Classiques japonais avec furigana
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くいどうらく
食道楽
村井 弦斎
Lisez 食道楽 (くいどうらく) de 村井 弦斎 (むらいげんさい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 160 757 caractères · 321 écrans
お徳や、例の軽焼餅を持っておいでな。大原君、この軽焼餅は別製だぜ。僕が餅好きだから折々拵えさせるが、先ず関東一という越ヶ谷の糯米を糠のついたまま決して水で洗わずに碾臼で粉にさせる。もし洗えば天日で干すと碾きにくいから水を切って塗物の箱へ入れて乾かすのだ。それを蒸す時は水で少し捏ねてそれをサラサラするようにほごして蒸す。よく蒸してそれから臼で搗くが手水を少しも入れずに砂糖を少し蒔いて少し搗いては砂糖を交ぜまた搗いては交ぜ段々に砂糖を交ぜて最後に餅の真中へ残りの砂糖を入れて四方から餅で包んでそれを搗き抜く。手速くしないと冷めては搗けない。砂糖の分量は糯米二升に百四、五十匁だね、それに少しの塩を加える。そうして海鼠形に取って直ぐに薄く切って干すが外の物へ並べるとベタベタ着いて取れない。干す物はアンペラに限る。それを焼くとソラこの通りよく膨れるだろう。非常に膨れる。これが即わち別製の軽焼餅だ。糯米は滋養分も多いし、一旦粉にしたものを蒸して搗いたから消化もよし、非常に膨らんで大きく見えても実際の分量は少いし、これこそ乳離れ以後の小児に最も適当だね」と軽焼を沢山鉄網に載せ置きて客の方を向き「全体我邦に小児用の食品がないのは衛生上の大欠点だ。