Classiques japonais avec furigana
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まほうにんぎょう
魔法人形/サーカスの怪人
江戸川 乱歩
Lisez 魔法人形/サーカスの怪人 (まほうにんぎょう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 148 224 caractères · 297 écrans
骸骨紳士は、そのサーカスの前へ近づいていきました。
おどろくほど、でっかいテントばりのよこには、なん台も大型バスが、とまっています。ゾウやライオンやトラなどをいれるための、頑丈な鉄のおりのついた大トラックもならんでいました。大型バスは、サーカスの曲芸師たちが寝とまりをしたり、楽屋につかったりしているのです。
大テントの正面の上には、ビロードに金文字で「グランド=サーカス」と、ぬいとりをした幕がかかり、いろいろな曲芸の絵をかいた看板が、ずらっと、かけならべてあります。その下には馬がなん匹もつながれ、一方のかこいのなかには、大きなゾウが、鼻をぶらんぶらんと、動かしています。それらのありさまが、テントの天井からつりさげた、いくつもの明るい電球で、あかあかと照らされているのです。
ひるまは、その前は黒山の人だかりなのでしょうが、日がくれたばかりのいまは、二、三十人の人がばらばらと、立ちどまっているばかりです。
骸骨紳士は、人のいるところをさけて、大テントの横のほうへ、とことこ、と歩いていきます。そして、そのすがたは、テントのかげに見えなくなりました。二少年は、見うしなってはたいへんと、そのまがり角まで走っていって、そっと、のぞいて見ましたが、ふしぎなことに、そこにはだれもいないのです。