Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なるとひちょう

鳴門秘帖(一)

吉川 英治

Lisez 鳴門秘帖(一) (なるとひちょう) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 262 100 caractères · 523 écrans

Aozora Bunko

と、白い手が嫋やかに動いて、雨戸の障子を二尺ばかり押し開けた。

急に流れこむ外の光線をうけてまぶしげな微笑を含んでいる女の半身――見ると蔵前風な丸髷くずしに被布を着て、琴か茶か挿花の師匠でもありそうな身装、姿はまるで変っているが、それは見返りお綱に違いなかった。

万吉はただ呆れ顔である。

家違いでもしたのではないかと見廻したが、やはりここは元の甲賀家、今では旅川周馬の門標が打ってあるその屋敷には相違ないのである。そこに見返りお綱がいる! あの妖艶なお嬢様姿や、粋な引っかけ帯とは、また打って変った被布姿でいるのが、いよいよ不思議にたえぬのであった。

お綱は片えくぼに万吉の気振りを見ながら、

「とんだ人の声色を使って、定めし胆を潰したでしょうね」

「さすがの俺もびっくりしたよ。おまけに人の腕首をねじつけて、ひでえ真似をするじゃねえか」

「堪忍しておくんなさい。半分は私のいたずら、半分はお前さんを逃がすまいと思ってね……」

「だが、どうしてこんな所にいたのだ」

「貸したお金の催促に来ておりますのさ。ところがこの通りな荒屋敷、いつ来てみても釘付けなので、業腹だから今日は向うをコジ開けて、この部屋へ上がり込んで周馬の戻りを待っていたところが、たいそう草双紙が積んであるから、肘枕をして読んでいると、窓の外からお前さんの見当違い