Classiques japonais avec furigana
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こうちょうのなげき
黄鳥の嘆き
甲賀 三郎
Lisez 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 40 792 caractères · 82 écrans
その花江ちゅう妓は、一旦引いて、二度の勤めで、照奴いうてました。もう二十四五で、年増盛りという所、早速呼びましたが、この妓の綺麗なンには驚きました。全く絵に書いた美人そっくりですな。面長で色が白うて、木目が細こうて、何ともいえん品があって、どこに一つの非のうち所がおまへん、之なら華族さんの奥さんいうても、誰でも承知するやろと思われるような女子だした。
この女子が又、顔で分るように芸者に似合ぬ人格者だしてな、中々昔の話をしまへん。けンど私も根気ようかゝりましてな、傍から聞いたり、本人の口からボツ/\探り出したりして、和武との関係を大体の所察することがでけました。
和武は東京を飛び出して、関西に来ると間もなく、花江と馴染になったらしいのだす。和武はやっと二十で、花江は未だ十五か十六、むろん舞妓の時代だす。その時分の事をよう知っている者に聞きますと、当時の二人は恰でお雛さま見たいやったそうだす。私の観測はやっぱり当ってましたンやな。和武ちゅう人は流石に華族の坊ちゃんらしく、大人しゅうて品があって、口数も至って少なかったそうです。全く、一時の迷いでグレたんだすな。