Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうちょうのなげき

黄鳥の嘆き

甲賀 三郎

Lisez 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 40 792 caractères · 82 écrans

Aozora Bunko

六

野村君、然し、叔父の眼は光っている。彼は僕よりも遙かに狡猾で、冷血で、そして、僕よりも、より絶望的である筈だ。僕はそれを恐れているのだ。

野村君、僕が生前僕の心境、僕の決意を、打明けてに話さなかった罪を許して呉れ給え。僕自身はこれが遺書になって、君の眼に触れる場合のない事を望んでいるのだ。然し、君は未知の弁護士から、これを僕の遺書として受取るかも知れぬ。その時こそ、僕が尋常の死に方をした時ではない筈だ。

仮令僕が尋常でない死に方をしたといっても、僕は君にどうして呉れとは要求出来ないし、又要求もしない。どうか、君の思う通りにして呉れ給え。

それから特につけ加えて置くが、僕は近頃不眠症が嵩じて、毎夜催眠剤を執っている。然し、断じて自殺などはしないから、自殺どころではない、重武との勝負がすむまで、うっかり病死も出来ないのだ。その点はしっかり考慮に入れて置いて呉れ給え。

六

父の遺書から二川重明の遺書へと読み続けた野村は、昂奮から昂奮への緊張で、すっかり疲労して終った。

重明が何故乗鞍岳の飛騨側の雪渓の発掘などと途方もない事を企てたのか、はっきり知る事が出来た。