Classiques japonais avec furigana
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こうちょうのなげき
黄鳥の嘆き
甲賀 三郎
Lisez 黄鳥の嘆き (こうちょうのなげき) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 40 792 caractères · 82 écrans
きっと悪い奴があって、不良の仲間に引込んだンだすやろ。子爵家で思っているほど、ひどい事をしたンやなかろうと思います。よし、したにせよ、それは本人の意志ではのうて、取巻連のした事やないかと思います。花江との間は、全く客と芸者と離れた本まの恋仲らしかったのだす。花江の方はそれこそ、処女の純情を捧げていたのだすな。
その時の事を述懐して、花江の照奴はつく/″\いいました。「ホンマに考えて見ると夢のようだす。あたいも阿呆やったんだす。思うことの半分は愚か、十分の一もよういわんと、いわば雲の上の花でも見てるように、うっとりと眺めていたンだすわ」
こうして、二人の関係は五年間続いたのだす。その間に花江は一本になり、いつか二人は互に許すようになって、末は夫婦と固く誓うたのでした。
和武の二十三か四の年に、前にいったように、子爵家に和明ちゅう子供が生れて、子爵家でも和武の固うなったのを認めたと見えて、東京へ帰って来いといって来たのです。その時に和武は大へん喜んだそうで。照奴はその時のことをこういうて話しました。
「かーはんはえらい喜びようで、花江、とうとう僕も東京に帰れるようになった。