Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

くろゆり

黒百合

泉 鏡花

Lisez 黒百合 (くろゆり) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 78 148 caractères · 154 écrans

Aozora Bunko

「ええ、」

「用意が出来たらいつでも来い、同志の者の迎なら、冥途からだって辞さないんだ。失敬なことをいう、盲人がどうした、ものを見るのが私の役か、いざといって船出をする時、船を動かすのは父上の役、錨を抜くのは慶造貴様の職だ。皆に食事をさせるのはお兼じゃあないか。水先案内もあるだろう、医者もあろう、船の行く処は誰が知ってる、私だ、目が見えないでも勝手な処へ指揮をしてやる、おい、星一ツない暗がりでも燈明台なんぞあてにするには及ばんから。」

と説き得て、拓は片手を背後へついて、悠然として天井を仰いだ。

「難有うござります。おお、小主公。」と、慶造は思わず縁側に額をつけた。

五十二

「いやもう久ぶりで癇癪をお起しなすって、こんな心持の可いことはござりません。私ゃ変な癖で、大旦那と貴方の癇癪声さえ聞きゃ、ぐっとその溜飲の下りますんで。へい、それで私も安心でござります、ついお心持を丈夫にしようとッて前のように太平楽は並べましたものの、私も涙が出ます、実は耐えておりました。」

慶造は情なさそうに笑いながら、

「大旦那様はそんなにも有仰ゃりますまいが、貴方の御病気の様子を奥様がお聞きなすって御覧じろ、大旦那様の一件で気病でお亡り遊ばしたようなお優しい、お心弱い方がどんなにお歎きでござりましょう。