Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Lisez いやな感じ (いやなかんじ) de 高見 順 (たかみじゅん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 292 113 caractères · 587 écrans

Aozora Bunko

見ず知らずの、それも「お尋ね者」の俺と一緒に東京に出てくるほどだから、気丈な女にはちがいないが、この東京にさっさとひとりで生活の根をおろしている。ふーんと俺が思わず感嘆の声をあげると、

「なーに」

「いや、兄さんとは驚いたな」

「じゃ、なんて言うの」

いちいちケチをつけやがる。

「俺にはちゃんと名前があるんだ。加柴四郎。通称四郎さん」

「四郎さんは、いい人なのね」

「なんだい、そりゃ。悪い男だと思ったのか」

「悪い人だと思ったら、一緒に東京へ出てこない」

「ピストルは返したよ」

俺はもっとほかのことを言いたかった。あのおいらんの科白じゃないが、もっと気分の出ることを言いたかった。だのに、こんなむしろ気分をこわすようなことを言っていた。

すると、波子が――波子のほうは、もっと気分をこわすことを言った。

「あの晩、お女郎屋さんへ行ったんでしょう? 東京へついた晩……」

「どうして分る?」

「お女郎屋さんが好きなのね」

「そうでもないさ」

「京城だってすぐお女郎屋さんへ行ったじゃないの」

「男だもの」

「男の人って、みんな、お女郎屋さんが好きなの?」

「ほかの話しようや」

と俺は言って、