Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おみつかんざし
お美津簪
山本 周五郎
Lisez お美津簪 (おみつかんざし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 158 caractères · 26 écrans
「浅ましい仕事だって?――ふん」
湯上りの肌へ、自信たっぷりに白粉を刷きながら、お紋は冷笑して云った。
「たいそう立派な口をお利きだねえ正さん。労咳病みの薬料から其の日其の日のお飯、いったい誰のお蔭で口へ入るのかおまえ知っておいでかえ」
「――知っていたらどうするんだ」
「そんな偉そうな口は利けまいと云うのさ、猫だって三日飼われた恩は忘れないよ」
「お紋! てめえ……」
正吉は思わず、長火鉢の猫板の上から湯呑を取上げた。
「てめえ、それを本気で云うのか」
「売り言葉に買い言葉、お互いさ」
「――畜生!」
正吉は身を震わして叫んだ。
「よくもそんなことをぬかしゃあがった、この己を、こんな態にしたなあ誰だ、素っ堅気のお店者、これっぽっちも世間の汚れを知らなかった者を、騙し放題に騙しゃあがって、大恩ある主人の金を持ち逃げさせ、一生浮かぶ瀬のねえ泥沼へ引きずり込んだなあ誰だ! こんな労咳病みの体にしたなあ誰なんだ」
「今更なんだね未練がましい、誰のせいなもんか、おまえが好きで墜ちた穴じゃないか、厭がるおまえの首へ繩をかけて曳いて来た訳じゃないよ」
「畜生※(感嘆符二つ、1-8-75) 売女※(感嘆符二つ、1-8-75)」