Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
おみつかんざし
お美津簪
山本 周五郎
Lisez お美津簪 (おみつかんざし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 158 caractères · 26 écrans
お綱の婿にと、すっかり段取りを定めていた茂兵衛はひどく怒った。お美津は直ぐに根岸の寮へやられ、正吉は懲しめのため、一年間小僧と同じ走り使いに落とされた。――この小さな食い違いが正吉の運命を捻曲げる因であった、そしてすっかり自棄になっているところへお紋が現われた。お紋は筑紫屋の裏に薗八節の師匠という看板をかけ、内実はいかがわしい商売をしている女だったが、早くから正吉の美貌に眼をつけていて、彼が自棄になっているところをうまうまと自分の物にした、正吉は遂に五十両という店の金を持出してお紋と逃げた。……それ以来五年、闇から闇を渡るどん底暮しに、押借、強請、美人局と、あらゆる無頼の味を嘗めた、そして飽くことを知らぬ女の情慾のために、今では治る望みもない労咳を病む身となっている――。
――罰だ、罰だ。みんな旦那様やお美津ちゃんの罰が当ったんだ。
正吉は身悶えをして呻いた。
「いい態だ、いい態だ、罰当たりめ、こうなるのが己にはふさわしいんだ」
「正さん、――正さん」
お紋はその有様を冷やかに見ていたが、やがて宥めるような調子で側へ寄った。
「厭ねえ正さん、何もそんなにむきになる事はないじゃないの、――あたしも少し云い過ぎたけど、おまえだって酷いよ。