Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
それから
それから
Lisez それから de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 794 caractères · 347 écrans
あたかも自己の存在を急に意識して、はっと思った調子である。代助は又平岡の顔を眺めた。平岡は巻莨に火を点けた。その時婆さんが漸く急須に茶を淹れて持って出た。今しがた鉄瓶に水を注してしまったので、煮立るのに暇が入って、つい遅くなって済みませんと言訳をしながら、洋卓の上へ盆を載せた。二人は婆さんの喋舌てる間、紫檀の盆を見て黙っていた。婆さんは相手にされないので、独りで愛想笑いをして座敷を出た。
「ありゃ何だい」
「婆さんさ。雇ったんだ。飯を食わなくっちゃならないから」
「御世辞が好いね」
代助は赤い唇の両端を、少し弓なりに下の方へ彎げて蔑む様に笑った。
「今までこんな所へ奉公した事がないんだから仕方がない」
「君の家から誰か連れて来れば好のに。大勢いるだろう」
「みんな若いのばかりでね」と代助は真面目に答えた。平岡はこの時始めて声を出して笑った。
「若けりゃ猶結構じゃないか」
「とにかく家の奴は好くないよ」
「あの婆さんの外に誰かいるのかい」
「書生が一人いる」
門野は何時の間にか帰って、台所の方で婆さんと話をしていた。
「それぎりかい」
「それぎりだ。何故」
「細君はまだ貰わないのかい」