Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

それから

それから

夏目 漱石

Lisez それから de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 172 794 caractères · 347 écrans

Aozora Bunko

彼は立ち上がって、茶の間へ来て、畳んである羽織を又引掛た。そうして玄関に脱ぎ棄てた下駄を穿いて馳け出す様に門を出た。時は四時頃であった。神楽坂を下りて、当もなく、眼に付いた第一の電車に乗った。車掌に行先を問われたとき、口から出任せの返事をした。紙入を開けたら、三千代に遣った旅行費の余りが、三折の深底の方にまだ這入っていた。代助は乗車券を買った後で、札の数を調べてみた。

彼はその晩を赤坂のある待合で暮らした。其所で面白い話を聞いた。ある若くて美くしい女が、さる男と関係して、その種を宿した所が、愈子を生む段になって、涙を零して悲しがった。後からその訳を聞いたら、こんな年で子供を生ませられるのは情ないからだと答えた。この女は愛を専らにする時機が余り短か過ぎて、親子の関係が容赦もなく、若い頭の上を襲って来たのに、一種の無定を感じたのであった。それは無論堅気の女ではなかった。代助は肉の美と、霊の愛にのみ己れを捧げて、その他を顧みぬ女の心理状態として、この話を甚だ興味あるものと思った。

翌日になって、代助はとうとう又三千代に逢いに行った。その時彼は腹の中で、先達て置いて来た金の事を、三千代が平岡に話したろうか、話さなかったろうか、もし話したとすればどんな結果を夫婦の上に生じたろうか、それが気掛りだからと云う口実を