Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ちくしょうだに
ちくしょう谷
山本 周五郎
Lisez ちくしょう谷 (ちくしょうだに) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 788 caractères · 138 écrans
繩尻を取っていた足軽は、かれらが自由に歩けないようすなので、ゆだんをしているところを突きとばされた。二人は繩付きのまま、つぶてのように走っていったが、かけはしの上へ走りこんだとたんに支柱が折れ、はし板ともつれあいながら、谷底へ落ちていった。
「まえから危ないと思っていたのですが」と足軽は手拭で顔を拭きながら云った、「それでもかげんして渡ればまだ大丈夫だったでしょう、やつらは逃げるのに夢中で、力いっぱい踏みこんだので、腐っていた支え柱が折れたものだと思います」
「木戸の者でなくてよかった」隼人はそう呟いてから、その足軽に訊いた、「ではみんな戻って来るのだな」
「もうやがて着くじぶんです」
隼人は考えた。谷へ落ちた二人は、生死を慥かめるまでもないだろう。あの高さでは助かる率はまったくないから。だが「月便」はぜひもういちど出さなければならない。とすれば、すぐにかけはしを直すことだ。こう思って訊いてみると、村にいる「あたま」のごんぜという者がやるということで、隼人は村へでかけていった。まず正内老人を訪ねてわけを話すと、ごんぜはもう年も六十だし、冬になると腰痛が出て動けなくなる。