Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とむらいきかんしゃ

とむらい機関車

大阪 圭吉

Lisez とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) de 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 186 729 caractères · 371 écrans

Aozora Bunko

タンクとの間へ大の字に跨った。

「さて。これから始めます。先ず私を、この事件に於ける不幸な第一の被害者、土屋良平君と仮定します。そして、タンク機関車73号に給水するため、土屋君は頭上に恐るべき装置があるとも知らず、この通りの姿勢を執って、ここにぶら下っているこのズック製の呑口を、こちらの機関車のサイド・タンクの潜口へ向けて充行い、給水タンクの開弁を促すために右掌でこの鎖を握り締めて、この通りグイと強く引張ります――」

喬介は本当に鎖を引張った。すると撥形鶴嘴は恐ろしい勢で、柄先を中心に半円を空に描きながら、喬介の後頭部めがけて落ちて来た。と、喬介は素速く上体を捻って、左手に持っていたスコップを、恰度頭の位置へ差出した。

ジーン――鋭く響いて、スコップは私達の前へ弾き落された。私達は一様にホッとした。……

やがて、見事に検証を終えた喬介が、機関車を帰して、両手の塵を払いながら私達の側へ戻って来ると、チョビ髭の助役が、顫え声で、すかさず問い掛けた。

「じゃあ一体、貴方のお説に従うと、犯人は何処から来たのです。道がないじゃあないですか?」

「ありますとも」

「ど、どこです?」