Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

とむらいきかんしゃ

とむらい機関車

大阪 圭吉

Lisez とむらい機関車 (とむらいきかんしゃ) de 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 186 729 caractères · 371 écrans

Aozora Bunko

間もなく発火坑の前まで着くと、技師は、そこに置かれたままの「浅川監督の屍体」を顎でしゃくりながらお品へ云った。

「この死人をよく見てくれ。都合で監督の猿股などはかされているが、お前には、見覚えのある体だろう」

始め女は、死人におびえて立竦んでいたが、やがて段々死人のほうへ前かがみになると、誰の顔とも判らぬまでに烈しく引歪められたその顔に、灼きつくような視線を注ぎながら、進み寄り、屈みこんで、不意に妙な声をあげて死人の体を抱えあげながら、振返って嗄れ声で云った。

「うちの、峯吉です」

六

その頃、滝口坑では全盤に亘って、技師の洩らした言葉が激しい衝撃を与えていた。始め一番坑から続々出坑して、あと半数ほどに残されていた坑夫達の間には、ひとたび海水浸入の事実が知れ渡ると、もうそこには統制もなにもなかった。人びとは炭車を投げ出し、鶴嘴を打捨てて、捲立へ、竪坑へ、潮のように押寄せて行った。広場の事務所では、何処からかかるのか電話のベルがひッきりなしに鳴り続け、滝口立山の両坑を取締る地上事務所から到着した救援隊は、逃げ出ようとする坑夫達と、広場の前で揉合っていた。