Classiques japonais avec furigana
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まなづるとダァリヤ
まなづるとダァリヤ
Lisez まなづるとダァリヤ de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 848 caractères · 6 écrans
あの梨の木まであなたの光が行ってますわ。」
「えゝ、それはさうよ。だってつまらないわ。誰もまだあたしを女王さまだとは云はないんだから。」
そこで黄色なダァリヤは、さびしく顔を見合せて、それから西の群青の山脈にその大きな瞳を投げました。
かんばしくきらびやかな、秋の一日は暮れ、露は落ち星はめぐり、そしてあのまなづるが、三つの花の上の空をだまって飛んで過ぎました。
「まなづるさん。あたし今夜どう見えて?」
「さあ、大したもんですね。けれどももう大分くらいからな。」
まなづるはそして向ふの沼の岸を通ってあの白いダァリヤに云ひました。
「今晩は、いゝお晩ですね。」
※
夜があけかゝり、その桔梗色の薄明の中で、黄色なダァリヤは、赤い花を一寸見ましたが、急に何か恐さうに顔を見合せてしまって、一ことも物を云ひませんでした。赤いダァリヤが叫びました。
「ほんたうにいらいらするってないわ。今朝はあたしはどんなに見えてゐるの。」
一つの黄色のダァリヤが、おづおづしながら云ひました。
「きっとまっ赤なんでせうね。だけどあたしらには前のやうに赤く見えないわ。」
「どう見えるの。