Classiques japonais avec furigana
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ドナウげんりゅうこう
ドナウ源流行
斎藤 茂吉
Lisez ドナウ源流行 (ドナウげんりゅうこう) de 斎藤 茂吉 (さいとうもきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 21 565 caractères · 44 écrans
向二老宿一問二霊仙三蔵亡処一。乃云。霊仙三蔵。先曾多在二銭勲蘭若及七仏教戒院一。後来二此寺一。住二浴室院一。被二人薬殺一。中レ毒而亡過。弟子等埋殯。未レ知二何処一。」こう書いてある。最澄は延暦二十四年六月に帰朝して、八ヶ月余しか向うに居ぬ。空海は大同元年十月に帰朝して、二ヶ年足らず向うに居たに過ぎぬ。けれども最澄の道邃・順暁・行満などに於ける関係、経典疏注すべて二百三十部四百六十巻其他を将来したこと。比叡山天台宗開祖となったこと。空海の恵和・牟尼室利・曇貞などに於ける関係。最澄よりももっと沢山書物を持って帰ったこと。高野山真言宗開祖となったこと。この二人に較べると霊仙の一生は奈何にも寂しい。
伝教も弘法も共に尊むべき人である。けれども遙々ここに留学生となって来て居る僕の身には、余り楽々と光明に耀いた二人の径路と、その求法の為方とが、先ず先ず為めにはならなかったと謂って好い。僕は、当時の「還学生」の名より「留学生」の名を好んだごとく、「在外研究員」の名を厭うて、自ら「留学生」と謂っていたのであった。僕はみずから寂しい時には霊仙の寂しい一生を思ったのは、こういう機縁に本づいていた。