Classiques japonais avec furigana
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ドン・バスたんこうくの「ろうどうきゅう」
ドン・バス炭坑区の「労働宮」
宮本 百合子
Lisez ドン・バス炭坑区の「労働宮」 (ドン・バスたんこうくの「ろうどうきゅう」) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 7 935 caractères · 16 écrans
学者と云っても、書斎にだけこびりついて青ざめている学者ではない。彼は十月革命の当時、レーニングラードの鋳鉄工場にバリケードを築き銃を執ってプロレタリア解放のために闘い、後赤軍にいたことのある闘士である。
夕方七時頃、われわれは再び「訪問者の家」を出かけた。秋のことだから、四辺はすっかり暗い。黄葉した樹の葉と枯れ始めた草の匂いがガス燈に照らされた道に漂っている道が原っぱのようなところにひらけた。先に立って歩いていたドミトロフ君が、
「鉄道線路があるから、つまずかないように!」と注意した。暫く行くと草に埋もれて、複線のレールが古びている。これは又何故か? 私は不思議に思った。すべてのものを役に立てるソヴェト同盟の労働者がどうしてレールを腐らしているのだろう?
ドミトロフ君のその時の答えは、今日も猶つよく私の心にのこっている。この二条のレールの走る地点こそ、ゴルロフカすべての労働者にとって忘られぬ記念の場所なのであった。一九一八年の国内戦のとき白軍が装甲列車をころがしてドン・バスを占領しようと攻撃して来た。ゴルロフカの革命的労働者は社会主義社会建設のためにこの豊富な炭坑区がどんなに大切な意味をもつものであるかということをはっきり知り命をもって守る決意をした。