Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

Lisez ボロ家の春秋 (ボロやのしゅんじゅう) de 梅崎 春生 (うめざきはるお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 129 411 caractères · 263 écrans

Aozora Bunko

あわてても追っつかない。そのからくりがむしょうに可笑しかったのです。しかもそのからくりは、僕だけが知っていて、野呂の方は全然何も気付いていない。僕を追い出すつもりで、自分が追い出される方向に進みつつある。笑わざるを得ないではありませんか。

翌日の昼過ぎ、徴収員がひっそりと訪れて参りました。もちろん野呂は学校に行っていて、留守です。僕は先輩知己に戻そうと積立てて置いた金の中から、五千円を引き抜いて徴収員に渡しました。徴収員は赤鼻をピタピタうごめかせ、にんまりと笑いながら、五千円をポケットにしまい、そしてとことこと戻って行きました。

その日から今日まで約一箇月が過ぎたわけですが、まだ局面のはっきりした展開はなく、依然として冷戦の状態がつづき、時に小ぜり合いが起きる程度のありさまです。野呂もまだ不破の現住所を探り当てていないらしい。住民登録の方から探りを入れているらしい気配があるが、目下のところはまだ成功していないようです。野呂は毎日几帳面に学校に通い、その余暇で事をはこぶわけですから、なかなか能率が上らないのでしょう。

小ぜり合いと言えば、先日の大掃除ではすっかり野呂にしてやられました。