Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふざいじぬし
不在地主
小林 多喜二
Lisez 不在地主 (ふざいじぬし) de 小林 多喜二 (こばやしたきじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 990 caractères · 141 écrans
交渉委員が小樽へ出発してから三日経って、ハガキが来た。阿部だった。
――誠意をもって会ってはくれない。朝七時に、門から玄関まで山があったり、池があったりする立派な邸宅を訪ねると、三十分も待たしてから、「店」へ行ったと云う。その店までは歩いて行って四五十分もかかる。そこで又二十分も待たして置いてから、ヌケヌケと、工場の方です、と云う。教えられた道を迷って、曲がりくねって、行き過ぎたりして、あげくの果てに工場が見付かる。見付かったって、何処からどう入って行って、どう云えば会えるか分らない。何人にも、何人にも頼んで、その度に百姓は冷汗を流す。そして云うことは同じ。ホテルに行ってる!
ホテルへ行けば商業会議所。泣きたかった。――晩の十一時過ぎにようやく家で会ってくれた。音もしない自動車に乗って、酔って帰ってきた。
「俺の命でもとる気か、一日中尾行をつけて!」と、最初から怒鳴りつけられた。
佐々爺はカラ駄目だ。――旦那様の云うことはお尤もで、へえ、ドン百姓ッてものは我儘で、無理ばかり云って、とか、まるでワケが分らない。
「小樽でグズグズしてると、警察へ突き出すぞ!」