Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ふざいじぬし
不在地主
小林 多喜二
Lisez 不在地主 (ふざいじぬし) de 小林 多喜二 (こばやしたきじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 990 caractères · 141 écrans
「――※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
健はグイとこみ上ってきた気持をどうすることも出来ない。
「なんぼなんでも、涙が出て、とても貰えないよ。」
阿部も「分る! 気持だけで沢山だ!」と、何時もの阿部らしくもなく、周章てたように押し戻した。
どんな事にでも直ぐ感激する伴は、何時迄も鼻をグズグズさせていた。
「な、どうだ、阿部君よ、勝たんばならないな!」
「驚いた! こっちから持って行ってやらなけアならない位の処から、持ってくるなんてなア! 矢張り、ああなると本当のことが、黙ってても分るんだな。」
健は身体に鳥膚が立つ程興奮を感じた。
伴の家では、伴のお内儀さんや阿部のお内儀さんも出て来て、てきぱきと家の中の細かい仕事を片付け、――暇々には、小作の家を廻って歩いて「女は女同志」その方からも結束を固めていた。
死んだキヌの妹は自分から手伝いに来ていた。伴のおかみさんと気心がよく合って、気持いい程仕事をしてくれた。ビラ書きを手伝ったりした。――顔はキヌとそのまま似ていた。が何時でもツンツンしているので、何んだ此奴と思って、健は嫌いな女だった。――然し、こんな時に節が出てきていてくれたら、と思うと、淋しかった。