Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

Lisez 不在地主 (ふざいじぬし) de 小林 多喜二 (こばやしたきじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 69 990 caractères · 141 écrans

Aozora Bunko

健ちゃも出るようにして、お互いに呼びあってしていたら、どんなによいかと思う。

キヌは村へ帰るようなことを云っていた。よく分らないが、帰らなければならなくなるだろう、と云っていた。――よく話をきいてみれば、あれだって可哀相なものだ。あれが悪いばかりでない。百姓の生活だよ。これから村がダンダン底へ落ちこんで行くと、キヌのような女は、殖えらさる一方だ。

健ちゃのことはよく聞きたがるが、節のこともあるらしいので、知らせていない。

「小樽」と「S村」――上ッ面から見ただけでも、前に云ったことがハッキリ分る。――製缶工場、拓殖ビルディング、一流銀行、××工場、運河、倉庫、公園、大邸宅、自動車、汽船、高架桟橋……それ等が、まるで大きな渦巻のように凄じく入り乱れ、喚いている。その雑沓する街を歩いていると、世界の何処に、あの泥だらけの、腰のゆがんだ百姓というものがいるか、と思わせられる。草、山、稲、川、肥料、――これだけが農村だ!――だが、小樽の人は本当の百姓を眼の前で見たことが、一度だって無いかも知れない。

又書く。

ただ俺達は何時迄も「百姓」「百姓」ッて誤魔化されていないことだ。