Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lisez 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 113 429 caractères · 227 écrans
だが、だれひとり夢と考えるものはいなかった。一年に一度か二年に一度、急病人を町の病院へ運んでゆく岬の村の大事件を、さかのぼって子どもたちは考えていた。かつて小石先生もこうして運ばれたのだ。怪我をしたか、急性の盲腸炎か。
なんじゃろう?
だれぞ盲腸の人、おったかいや?
あとから追いついてきた男の子もいっしょにかたまって評定した。女はだれも声をたてず、男の子がなにかいうたびにその顔に目をそそいだ。そんななかで松江はふと、今朝家を出かけるときの母の顔を思い浮かべた。瞬間、黒いかげのさしたような不安にとらわれたが、そんなはずはないのだと、つよくうち消した。しかし、頭痛がするとて顔をしかめ、手ぬぐいできつくきつくはちまきをした、その結び目のところの額によっていた、もりあがった皺を思い出すと、なんとなく払いきれぬ不安がせまってきた。はじめに、今日は父に休んでもらいたいといった母、しかし父は仕事を休むわけにはいかなかった。
「松江を休ませりゃ、ええ」
父が、そういうと、そんならええといい、松江にむかって、
「学校、はじめてなのになァ。だけんど、遊ばんともどってくれなあ」