Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lisez 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 113 429 caractères · 227 écrans
また女でお父つぁんはうんざりしようけんど、女の子はええ。忠義はできんけんど、十年もたったら、マッちゃんじゃって、どない出世するかしれたもんじゃない」
なんの意味かよくわからぬまま、松江は釜の下をたきつづけた。母親になにかことがあると、年よりのいない松江の家では、小さいときから松江がかまどに立たねばならなかった。
それから三日目、はじめて弁当をもって本校へゆく松江は、納戸にねている母親に注意されながら、湯気の出ている御飯を釜から弁当箱につめた。
「お父つぁんのは、両行李ぎゅうぎゅうにつめこんであげよ。お前のは軽くいれてな、なにせ、大きい弁当箱じゃもん。梅干は見えんほど御飯の中に押しこまにゃ、ふたに穴があくさかい」
血の道がおこりそうだといって、しかめ顔に、手ぬぐいではちまきをしてねている母を、幼い松江は気にもかけず、
「お母さん、百合の花の弁当箱、ほんまに買うてよ。いつ買うてくれるん?」
「お母さんが、起きれたら」
「おきれたら、その日に、すぐに?」
「ああ、その日に」
松江はうれしくて、今日借りてもってゆく父親のアルミの弁当箱の大きさも気にかからなかった。