Classiques japonais avec furigana
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ごじゅうのとう
五重塔
幸田 露伴
Lisez 五重塔 (ごじゅうのとう) de 幸田 露伴 (こうだろはん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 57 316 caractères · 111 écrans
までの配合、屋根庇廂の勾配、腰の高さ、椽木の割賦、九輪請花露盤宝珠の体裁までどこに可厭なるところもなく、水際立ったる細工ぶり、これがあの不器用らしき男の手にてできたるものかと疑わるるほど巧緻なれば、独りひそかに歎じたまいて、かほどの技倆をもちながら空しく埋もれ、名を発せず世を経るものもあることか、傍眼にさえも気の毒なるを当人の身となりてはいかに口惜しきことならん、あわれかかるものに成るべきならば功名を得させて、多年抱ける心願に負かざらしめたし、草木とともに朽ちて行く人の身はもとより因縁仮和合、よしや惜しむとも惜しみて甲斐なく止めて止まらねど、たとえば木匠の道は小なるにせよそれに一心の誠を委ね生命をかけて、欲も大概は忘れ卑劣き念も起さず、ただただ鑿をもってはよく穿らんことを思い、鉋を持ってはよく削らんことを思う心の尊さは金にも銀にも比えがたきを、わずかに残す便宜もなくていたずらに北の土に没め、冥途の苞と齎し去らしめんこと思えば憫然至極なり、良馬主を得ざるの悲しみ、高士世に容れられざるの恨みも詮ずるところは異ることなし、よしよし、我図らずも十兵衛が胸に懐ける