Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ごせんのあたま
五銭のあたま
小川 未明
Lisez 五銭のあたま (ごせんのあたま) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 1 452 caractères · 3 écrans
ある田舎に、同じような床屋が二軒ありました。たがいに、お客を自分のほうへたくさん取ろうと思っていました。一軒が、店さきをきれいにすれば、一軒もそれに負けまいと思って、大工を呼んできてきれいにしました。
一軒で、お客に、お茶を出せば、また一軒でも、それを見習って、お客にお茶を出したのであります。そして、各々の床屋の主人は、すこしでもていねいに、客の頭を刈って、また、ていねいに顔を剃ったのでした。
「あすこの家は、しんせつで、それに仕事がていねいだから、あすこの家へゆくことにしよう。」と、客にいってもらえれば、このうえのないしあわせでありましたからです。
だから、お客は、どちらの家へいったら、いいものだろうと迷いました。なかには、あちらの家へ一度いったら、そのつぎには、こちらの家へゆくことに、心のうちできめたものもありました。
こうして、この村に、床屋が二軒でありましたうちは、まだ無事ですみましたけれど、ふいに、もう一軒、新しい、同じような床屋が増えたのであります。
「やあ、床屋が三軒になったぞ。」と、子供たちは目をまるくして、新しくできた床屋の前を通りました。