Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じんがいまきょう
人外魔境
小栗 虫太郎
Lisez 人外魔境 (じんがいまきょう) de 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 101 713 caractères · 205 écrans
季節風前によくあるクッキリと晴れた日で、氷河の空洞のほんのりとした水色や森のように林立する氷の塔のくぼみが……美麗な緑色を灯したところは灯籠のように美しい。それも絶えず欠け、しきりなく打衝りあい……氷河としたら激流にひとしい不思議さで、人よ、渡るなかれと示しているのだ。
オフシェンコは、真面目そうな、寡黙な男だ。しかし、その日はめずらしく口数が多く、折竹になにかと話しかけてくる。
「その、ザチという婦人のことは、じつにいいですね。大盲谷にさえ入れれば、お遇いになれるでしょう」
「サア、『大地軸孔』の近傍くらいじゃ、どうかしら……。広いよ、とにかく『大盲谷』は両大陸にまたがっている。それも今までは、伝説にすぎなかったんだ」
「楽しみですね。しかし、僕のはただ任務だけですから」
「じゃ君は、何処までも行くのか」
「そうですとも。国から与えられたものを、疑うようなことはしません」
セルカークの、英人らしい徹底的個人主義と、オフシェンコとはじつにいい対照だ。ところが、その数日後に天候が崩れはじめた。雷が多くなって暗澹たる積雲が、ひゅうひゅう上層風をはらみながら、この渓谷をとざしてくる。