Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ものをこわすのがしょうばいじけん

什器破壊業事件

海野 十三

Lisez 什器破壊業事件 (ものをこわすのがしょうばいじけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 352 caractères · 31 écrans

Aozora Bunko

もっともその煉瓦のうえには、立派な絨緞が敷いてあったが、それは小さくて、本棚の下は煉瓦だけがむき出しになっていた。

「あれえ――」光枝は、大花瓶を手から離すときに、もっともらしい声をかけておいた。それから手を離したのであるが、なにしろ大きな花瓶のことであったから、かなり派手な音がして破片はあたりに飛び散り、その一つが彼女の脚に当った。とたんにびりびりと灼きつくような痛味である。

「あっ、怪我をした!」チョコレート色の絹の靴下は、見るも無慙に斜に斬れ、その下からあらわに出た白い脛から、すーっと鮮血が流れだした。

(あ、困った)そのとき、厠の扉が、はげしく鳴りひびき、中から旦那様が、茹蛸のような頭をふりたてて出てきた。

「なんじゃ、なんじゃ。やっ、またギンヤか。なにを壊した。えっ、その棚のうえにあった大花瓶か。うーむ、それは……」とたんに旦那様の顔から血がさっと引いた。

「ううむ。――」と、旦那様は急にそわそわして、壊れた花瓶には目もくれず室内をぐるっと見まわした――が、そこで胸を拳でとんとん叩きながら、

「ああ、おどろいた」と呻くようにいった。

そこへ責任者のお紋をはじめ、お手伝いさんの一隊がばらばらと駆けつけた。