Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ちゅうとう

偸盗

芥川 竜之介

Lisez 偸盗 (ちゅうとう) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 48 934 caractères · 97 écrans

Aozora Bunko

」

このことばの中には、蝎のように、人を刺すものがある。次郎は、再び一種の戦慄を感じた。

「しかし、兄きは――」

「わたしは、親も捨てているのじゃない?」

こう言って、沙金は、目を落とすと、急に張りつめた顔の表情がゆるんで、焼け砂の上へ、日に光りながらはらはらと涙が落ちた。

「もうあいつに話してしまったのに、――今さら取り返しはつきはしない。――そんな事がわかったら、わたしは――わたしは、仲間に――太郎さんに殺されてしまうじゃないの。」

その切れ切れなことばと共に、次郎の心には、おのずから絶望的な勇気が、わいてくる。血の色を失った彼は、黙って、土にひざをつきながら、冷たい両手に堅く、沙金の手をとらえた。

彼らは二人とも、その握りあう手のうちに、恐ろしい承諾の意を感じたのである。

五

白い布をかかげて、家の中に一足ふみこんだ太郎は、意外な光景に驚かされた。――

見ると、広くもない部屋の中には、廚へ通う遣戸が一枚、斜めに網代屏風の上へ、倒れかかって、その拍子にひっくり返ったものであろう、蚊やりをたく土器が、二つになってころがりながら、一面にあたりへ、燃え残った青松葉を、灰といっしょにふりまいている。