Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かんこんそうさいはかせ
冠婚葬祭博士
佐々木 邦
Lisez 冠婚葬祭博士 (かんこんそうさいはかせ) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 762 caractères · 30 écrans
子供も男の子と女の子を何方も年頃になってから失いました」
「…………」
「宮崎さん、主人が会社を引いてしまえば、あなたはもうお出下さらないでしょうね?」
と奥さんが言った。
「飛んでもない。これからは努めて伺います」
「本当でございますか?」
「はあ。お嫁さんを心掛けて置いて戴きましょう。御主人が二三年待てと仰有ったから、待っていたんです」
「いや、駄目ですよ。僕もこれで己惚があったんです。未だ何うにかなるだろうと思っていたら、何うにもならないことが分ったんですから、もう前途有望の人達の仲人をする資格がありません」
と団さんはいつになく湿かだった。三十年近くも勤めていた会社だ。やめるとなると、自発的でも矢張り気が滅入るのだろう。
僕は何と言ってこの夫婦を慰めて好いか分らなかった。団さんばかりでなく、奥さんがひどく元気がなかった。僕が辞し去る時、玄関で涙をこぼした。団さんの耳に何か囁いて、
「馬鹿め!」
と叱られた。
「又伺います」
僕は力をつける積りで言った。
団さんは間もなく会社から引いた。盛大な送別会が催された。幹事には大谷君と清水君と僕が有志に加わった。それから数日後だった。