Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
巻二章八)。かく狡智に富む故兎を神とした人民少なからず。すでに『古事記』に兎神を載せ、今も熊野で兎を巫伴と呼ぶは、狼を山の神というから狼の山の神に近侍し傳令する女巫と見立てたのだろ。『抱朴子』に〈山中卯日丈人と称える者は兎なり〉。和漢ともにこれを神物として直ちに本名を呼ぶを忌むのだ。兎神が逢蒙をして后を殺さしめた話は既に上に述べた。南米のチピウヤン人信じたは大兎神諸獣を率いて水に浮び大洋底より採った砂粒一つもて大地を造り部下の諸獣を人間に化した。しかるに水王たる大虎神これを拒んだので二神争闘今に至るも息まぬと(コラン・ド・ブランチ、二八四頁)。また北米住アルゴンキン人は兎神ミチャボを最高神とし東方に住むとも北方に棲むともいい、人死すればそこへ往くと信ず(『大英類典』十一版二巻)。仏教薬師十二神中兎神あり。『大集経』二十二に浄道窟の兎天下を遊行して声聞乗を以て一切兎身衆生を教化し離悪勧善せしむとあるは兎中の兎仏ともいうべきものありと説いたので、『宝星陀羅尼経』三に仏が首楞厳三昧に入ると竜に事うるもの象に事うるものの眼には竜象と見え兎神に事うるものは仏を兎形に見るとあるから、察するにその頃インドに兎を族霊と奉尊する民俗があったらしい、別項虎に関する伝説と民俗とに述べた通り、族霊とは一族とある物との間に切るに