Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
ただしかの后の当の敵たるローマ人また兎を卜に用い食用として殺さなんだ(ハツリット、同前)。熊楠その卜法の詳しきを知り得ぬが、プリニウス十一巻七三章にブリレツム辺等の兎は二肝あり他所へ移せば一肝を失うとあるを見るといわゆる肝卜法をローマ人専ら兎に施したらしい。アボットの『マセドニア民俗』(一〇六頁)にアルバニア人のある種族は今に兎を殺さずまた死んだ兎に触れぬと見ゆ。キリスト教国で復活節に卵を彩り贈るが常で、英国ヨーク州ではこれを小さき鳥巣に入れて戸外に匿し児童をして捜し出さしむるに、スワビアでは兎の卵とて卵とともに兎を匿し、ドイツの諸部ではこの日卵焼の兎形の菓子を作る。わが邦にも古く伏兎という菓子あり、兎に似せた物と聞くが実否は知らぬ。復活節をイースターというはアングロ・サクソン時代に女神エストルをこの節祭ったから起る。思うにこの神の使物が兎で英国(ならびにドイツ等?)有史前住民の春季大祭に兎を重く崇めた遺風だろうとコックスが説いた(『民俗学入門』一〇二頁)。熊楠謹んで攷うるに、古エジプト人は日神ウンを兎頭人身とす、これ太陽晨に天に昇るを兎の蹶起するに比したんじゃ(バッジ『埃及諸神譜』