Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
今使去るを見て瓦師に告えらく、我を終身こんな貧家に留め、糠滓を食わせ、土を負わすべからず、わが本分は灌頂位を受けて百枚の金蓋その身を覆う刹利大王をこそ負うべけれ、我食時には、雕物した盆に蜜と粳米を和ぜて入れたのを食うべきだ、明日また使が来たらこう言いなさい、瓦師は物を識らぬと侮って、智馬と知りながら知らぬ真似して凡馬の値で買うとは黠い、誠欲しいなら一億金出すか、僕の右足で牽き来り得る限り袋に金を入れてくれるかと言うべしと教えた。翌日大臣相馬人を伴れて掛合に来ると、瓦師馬の教えのままに答えたから評定すると、諸臣一同この瓦師は大力あるらしいから足で牽かせたら莫大の金を取るだろう、いっそ一億金と定めるがよいと決議し王に白し、王それだけの金を遣わして馬を得、厩に入れて麦と草を与えると食わず。王さては病馬かと言うと、掌馬人かの馬決して病まずと答え、厩へ往きて馬に対い、汝は瓦師方にありて碌に食料をくれず骨と皮ばかりに痩せて困苦労働したるに、今国王第一の御馬に昇進しながら何を憂えて物を食わぬかと問うた。馬答うらく、我足迅く心驍勇で衆人に超えた智策あるは汝能く知る、しかるに愚人ら古法通りに我を待遇せぬ故活きいるつもりでないと。