Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
に預けた、しかるにトロイ陥った時ポリムネストス金が欲しさに委託された児を殺したが、後児の母ポリムネストスの眼を潰しまたその児二人まで殺して復讐したのだ(グベルナチス、巻二、サイツファート『希羅考古辞典』英訳一九〇八年版、五〇一頁)。熊野諸処の俗伝に猟犬の耳赤きは貴し、その先祖犬山姥を殺し自分耳にその血を塗って後日の証としたのが今に遺ったと言う、米国住黒人の談に昔青橿鳥その長子を鷹に攫み去られ追踪すれど見当らず憊れて野に臥す。微かに声するを何事ぞと耳を欹てると蚋が草間を飛び廻って「かの青橿鳥は何を苦にするぞ」と問うに「彼の初生児を鷹に捉られた」と草が対う、蚋「汝は誰に聞いたか」、草「風に聞いたから本当に風聞ちゅう物だ」、蚋「その鷹はどこにいる」、草「シカモールの古木に巣くいいる」、蚋「なぜ青橿鳥は鷹に復讐せぬじゃろか」、草「彼奴も他諸鳥同様鷹を怖ろしいからだ」、これを聞きいた草間の虫ども、鷹に敵する鳥はない橿鳥とても児で足らぬ時は自分も鷹の餌となるを懼るるんだと言い囃す、青橿鳥これを聞いて無明の業火直上三千丈、たちまち飛んで古木のシカモール樹に至ると鷹すでに橿鳥の児を喫いおわり不在だったが、巣に鷹の児があったのをことごとく殺した、その時親鷹還り来るを見るより青橿鳥騎馬様にその背に乗り夥しく啄きまた掻き散らし