Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 290 735 caractères · 566 écrans
ユヴェナリスの詩に、カリグラ帝の狂死、ネロ帝の諸悪、いずれもヒッポマネスを用いしに起り、これらの大騒動帰するところは一牝馬の身より出たと見ゆ。支那でも初至の天癸から紅鉛を製し、童男女の尿より秋石を煉り、また新産児の胞衣を混元毬など尊称して至宝となし、内寵多き輩高価に求め服して身命を亡うた例、『五雑俎』等に多く見ゆ。前日の『大阪毎日』紙に、近藤廉平氏が強壮剤は人参が第一てふ実験談を録しあった。大戦争で外薬輸入杜絶の後人参がたちまち声価を挙げ、また実際著しき効験あるは予もこれを知り、三好博士の学論をも拝読したが、永世これを珍重し来った支那でさえ、これを強壮剤として濫用するの弊を論じた者多ければ、いわゆる薬なくして常に中医を得るで、なくて済む人は用いぬに限る。
東洋にヒッポマネスの話ありやとの問いに応じ調べると、蒙古人大急用の節、十日も火食せずに乗り続く。その間ただ乗馬の静脈を開き迸り出づる血を口中に受け、飲み足りて血を止むるのみ、他の飲食なしに乗り続け得(ユールの『マルコ・ポロ』初版一巻二二九頁)。こんな奇効ある故か、道家に尹喜穀を避けて三日一たび米粥を食い白馬血を啜り(『弁正論』