Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 251 906 caractères · 495 écrans
四巻九号五五六頁、林六郎氏報)。阿波の国那賀郡桑野村の富人某方へ六部来て一夜の宿をとった。主人その黄金の鶏と、一寸四方の箱に収まる蚊帳を持ちいると聞き、翌朝早く出掛けた六部の跡をつけ、濁りが淵で斬り殺した。鶏は飛び去ったが蚊帳は手に入った。その六部の血で今も淵の水赤く濁る。その家今もむした餅を搗かず、搗けば必ず餅に血が雑るのでひき餅を搗く。蚊帳は現存す(同上一巻二号一一七頁、吉川泰人氏報)。
『甲子夜話』続一三に、ある人曰く、大槻玄沢が語りしは、奥州栗原郡三の戸畑村の中に鶏坂というあり。ここより、前の頃純金の鶏を掘り出だしける事あり。その故を尋ぬるに、この畑村に、昔炭焼き藤太という者居住す。その家の辺より沙金を拾い得たり。因ってついには富を重ね、故に金を以て鶏形一双を作り、山神を祭り、炭とともに土中に埋む、因ってそこを鶏坂という。これ貞享三年印本『藤太行状』というに載せたりと。また文化十五年四月そこの農夫、沙金を拾わんため山を穿ちしに、岸の崩れより一双の金鶏を獲たり。重さ百銭目にして、山神の二字を彫り付けあり。この藤太は近衛院の御時の人にて、金商橘次、橘内橘王が父なりと。