Classiques japonais avec furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lisez 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 251 906 caractères · 495 écrans
一七二七年板、ハミルトンの『東印度記』に、ヴィザガパタムの堂に生きた猴を祀る、数百の猴食時ここに集まり僧が供うる飯などを享け、食しおわって列を正して退く、その辺で人を殺すは猴を殺すほど危うからずといい、十七世紀に旅したタヴェルニエーの『印度紀行』には、アーマダバット附近の猴、火金両曜ごとに自らその日と知って市中に来り、住民が屋上に供えた稲稷甘蔗等を食い頬に貯えて去る。万一これを供えざれば大いに瞋って瓦を破ると述べた。されば今日もビナレスの寺院にハヌマン猴を夥しく供養し、また諸市のバザーに入って人と対等で闊歩し、手当り次第掴み歩く。紀州田辺の紀の世和志と戯号した人が天保五年に書いた『弥生の磯』ちゅう写本に、厳島の社内は更なり、町内に鹿夥しく人馴れて遊ぶ、猴も屋根に来りて集う。家々に猴鹿の食物を荒らさぬ用意を致すとあるを見て、インドでハヌマン猴の持てようを想うべし。タヴェルニエーまたサルセッテ島にハヌマン猴王の骨と爪を蔵する銀棺を祀れる塔あり、インド諸地より行列して拝みに来る者引きも切らざりしを、ゴアの天主教大僧正押して取る、ヒンズー教徒莫大の金を以て償わんと乞い、ゴアの住民これを許しその金を以て軍を調え貧民を扶くべしと議せしも聴かれず、これを焼けばその灰を集めてまた祀るを慮り、棺を海上二十里漕ぎ出し海に沈め