Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じゅうはちじょうおつ
十八条乙
山本 周五郎
Lisez 十八条乙 (じゅうはちじょうおつ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 127 caractères · 26 écrans
「おれは政治は嫌いだ」とすぐに彼は続けた、「政治なんぞには爪の先ほども関係したくなかったが、伊原はけがをしていたしおまえの従兄だ、妻の縁者であり重傷を負っている者を、いやだと追い払うことができるか、断わると云って、あの雪の中へ追い返せばよかったというのか」
「おれは伊原を背負って、あの川を脛まで浸してあるいた」庄兵衛はしだいに激昂しながら云った、「そして別れるときに、伊原はなんと云った、――西条のしてくれたことは、おれにしてくれたのではない、この藩ぜんたいのためにしてくれたことになるんだって、おまえも聞いていたろう、伊原はその口でこのとおりのことを云ったんだ、そうではなかったか」
庄兵衛は立ちあがり、刀を持って庭へとびおりた。庭には若木の八重桜が一本、もったりとおそ咲きの花をつけていた。彼は刀を抜き、鞘を縁側に置くと、足袋はだしのままそっちへいって、絶叫しながら刀を振った。珍しいほどよく晴れた夜で、月の光が明るく、庄兵衛の刀はその光を映してきらめき、若木の八重桜は花をつけたまま、中ほどから切断されて倒れた。
あやは袂で顔を掩い、けんめいに泣くのをこらえていたが、桜の切り倒された音を聞くと振返って、立ちあがるなり自分も庭へ走り出ていった。