Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
なんぼく
南北
横光 利一
Lisez 南北 (なんぼく) de 横光 利一 (よこみつりいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 19 591 caractères · 40 écrans
「うん、秋がお前、株内はここだけや云いよってさ。」
「母屋へ行け母屋へ。かまうか、俺がつれてってやろ。あいつ、ほんまに猾い奴や!」
「お前頼んでくれんか?」
「ええとも、あの餓鬼ったら、仕様のない奴や。」
「そうしてくれのう。土産も何もあらへんけど、二円五十銭持ってるのやが、どうにかならんかのう?」
「要るもんか。」
「要らんか、頼むぜ。」
「行こ行こ。」
「ちょっと待ってくれ、お霜さん、飯ないかなア、腹へって、腹へって。」
「飯か? 今頃お前、夕飯前でこれから焚くとこやがな。」
「ちょびっとでも好えがな。」
「じゃ見て来てやるわ。」
お霜は台所へ這入った。勘次は表へ出て北の方を眺めてみたが、秋三の姿は竹藪の向うに消えていた。彼は又秋三とひと争いをしなければならぬと思った。そして、胸の中で、自分は安次を引取ることに異議を立てるのではなく、秋三の狡猾さに立腹しているのだと理窟も一度立ててみた。が、事実は秋三や母のお霜がしたように、病人の乞食を食客に置く間の様々な不愉快さと、経費とを一瞬の間に計算した。
お霜は麦粉に茶を混ぜて安次に出した。
「飯はちょっともないのやわ、こんなもんでも好けりゃ食べやいせ。