Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans

Aozora Bunko

益満は、ぴったりと、屋根の上へ、腹を当て、這い延びて、短銃を、棟瓦の上から、小藤次の家の方へ、覘いをつけていた。片眼を閉じて、筒先を上げ下げしつつ、軒下の中央へ、駕が止まって、お由羅の立出るのを、一発にと、的を定めていた。

駕が近づいて来たらしく、人々のどよめきが、渡って来ると共に、軒下の人々が、一斉に首を延し、若い衆の背を押して、雪崩れかかった。そして、若い衆に制されて、爪立ちになって覗くと――真先に、士分一人、挟箱一人、続いて侍女二人、すぐ駕になって、駕脇に、四人の女、後ろに胡床、草履取り、小者、広敷番、侍女数人――と、つづいて来た。

軒下に居並んでいた人々が、手をついた。陸尺が、訓練された手振り、足付で、小藤次の家の正面へ来た。

益満は、左手を短銃へ当て、狙いの狂わぬようにして、右手を引金へかけた。そして、籠から出て、立上った女の胸板へと、照準を定めていた。

駕は、然し、横づけにならず、陸尺の肩にかかったまま、入口と、直角になった。そして、益満が

(妙な置き方をする)

と、思った時、そのまま陸尺は、土足で、板の間へ、舁き入れかけた。

(しまった)