Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なんごくたいへいき

南国太平記

直木 三十五

Lisez 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 493 291 caractères · 991 écrans

Aozora Bunko

と、いうと、声まで、涙で、曇ってきた。

「綱手、さらばじゃ」

月丸は、そう叫ぶと、鏡を、口にくわえておいて、小柄を抜いて、墓石の下を、掘り出した。土を掬い上げ、小柄で掘り――二つの手を、土まみれにして、五六寸の深さに、掘った。そして、鏡を、絹に包んで、

「よく眠れよ――さらばであるぞ」

と、いうと、穴の中へ、静かに置いた。そして、合掌をしてから、自分の小柄を、その上へ入れて

「その小柄を、わしと思え。南無阿弥陀仏」

と、又、合掌して、それから、土を落した。そして、手で叩いて、その上へ、石をのせて、そのまま、俯向いて、合掌していた。

「何うどすっか」

と、擦れちがった登山の人々の、振向きつつ、降って行く、後方へ、庄吉は、こう云って

「べらぼうめ――えろう、綺麗な、娘はんやおまへんか。何うどすーっ、何うどすーっ」

庄吉は、節をつけて、怒鳴った。

「これ庄吉、聞えるではないか」

深雪が、微笑しながら、たしなめた。

「南玉の爺なら、四方の山々眺むれば、とかなんとか、やらかしゃあがるところだ」

庄吉は、宿を出る時から、はしゃいでいた。それは、深雪と二人で、初めて――よし、一日であろうとも、旅らしいものへ出る喜びも、あるには、あったが、それよりも、庄吉を愉快にさせたものは、自分と二人だけででも、深雪が、安心して、旅に出る、という