Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ねむのきのかげ
合歓木の蔭
山本 周五郎
Lisez 合歓木の蔭 (ねむのきのかげ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 740 caractères · 27 écrans
「もうわかったわ叔母さま、わたくし厭なの、気の向かない芸事なんてそらぞらしくって」
「それはお客さまを辱かしめることになるのよ、取り返しのつかないことになるのよ奈尾さん、せめて島川さまがお望みの舞だけでもなさいな、御家老の奥さまだということは知っておいでじゃないの」
「それではほかのかたがたになお失礼だわ」奈尾は平気で首を振った、「もうたくさん、わたくし厭なの、厭なの、厭なの――」
ばあやは十日めまでいたが、持って来た衣装や道具も片つき、奈尾が岩田家の召使たちに慣れ始めたのをみて帰っていった。――岩田には三郎左衛門という隠居した舅がいた、中風を病んだのだそうで、ずっと別棟の隠居所に寝起きをし、孫兵衛という老人の家僕がいっさいの世話をしていた。舅の姉で赤松という家へ嫁している婦人が、ときどき家政のことで注意をしに来た、「お姑のいるのも辛いが、いないのも別の意味で辛いものですね」などと云いながら、まだ奈尾などにはわからない細かしいことをくどくどと教えるのであった。どこかへ客にでも来ているような気持でうかうかと夏を越した。毎朝いちど、隠居所へいって舅に茶を点てるのが日課だったがこれが父だという実感はなかなかわいてこなかった。