Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
よしわらしんわ
吉原新話
泉 鏡花
Lisez 吉原新話 (よしわらしんわ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 37 157 caractères · 75 écrans
さて、それだけで帰りがけじゃい、の、殿、その帰るさに、これへ寄った。)
(そこに居るのは誰だ。)
と向うの縁側の処から、子爵が声を懸けた。……私たちは、フト千騎の味方を得たように思う。
ト此方で澄まして、
(誰でも無いがの。)
(いや、誰でも構わん。が、洒落も串戯も可加減にした方が可いと思う。こう言うと大人気ないが、婦人も居てだ。土地っ児の娘も聞いてる……一座をすれば我々の連中だ。悪戯も可いが、余り言う事が残酷過ぎる。……外の事じゃない。
弟を愛して、――それが出来得る事でも出来ない事でも、その身代りに死ぬと云って覚悟をしている大病人。現に、夜伽をして、あの通り、灯がそこに見えるじゃないか。
それこそ、何にも知らぬ事だ。ちっとも差支えは無いようなものの、あわれなその婦を、直ぐ向うに苦しませておいて、呑気そうに、夜通しのこの会さえ、何だか心ないような気がして、私なんぞは鬱いでいるんだ。
仕様もあろうのに、その病人を材料にして、約束の生命を「とりあげ」に来たが、一目弟を見たがるから猶予をした、胸に爪を立てて苦しませたとはどうだ。
聞いちゃおられん、余り残酷で。